細菌やウイルスが肺に入り、炎症を起こした状態が『肺炎』です。咳や痰が出るだけでなく、頭痛や関節痛、全身倦怠感などの症状が見られます。高齢者などでは特に発熱がない場合もあります。細菌やウイルスは空気と一緒に肺の中へ入ってきます。通常は人間の様々な防御反応が抵抗して感染から守ってくれますが、何らかの原因で体力や抵抗力が落ちたり、そもそも細菌やウイルスの感染力のほうが上回ると『肺炎』になります。特に高齢者では食欲低下や脱水症を併発しやすく、これが主症状となることも珍しくありません。肺炎は現在でも、がん、心臓病、脳卒中と同じく、日本人の多くで死亡原因になっています。高齢者や慢性疾患を持つ方は、肺炎にかかりやすく、重篤化しやすいため、予防や早期の対応・治療が重要です。
呼吸器内科
Medical